ランニング後、速やかに疲労回復するためにおすすめのストレッチ

ランニングの後の関節や筋肉の柔軟性を改善するためのクールダウンにストレッチは有効です。またストレッチのリラクセーション効果により、気持ちを静め、血流をスムーズにすることで全体的な疲労を取り除きます。10分から15分、しっかりストレッチすることを心がけましょう。ここでは、運動後に有効とされる代表的なストレッチを紹介していきます。
ヒラメ筋を重点的に伸ばすアキレス腱のストレッチ
ヒザを開いて、正座をした状態から片ヒザを立てます。その上で両手をヒザに添えて、体重をかけてアキレス腱を伸ばします。主にふくらはぎの深い場所にあるヒラメ筋を伸ばす効果が期待できます。

1. 立てヒザにして両手をヒザの上に乗せる
片ヒザを立てて座り、足の裏を地面にしっかりとつけます。ヒザの上に両手を置いてスタートポジションを取ります。

2. ヒザの上に体重をゆっくり乗せていく
ヒザの上に体重をゆっくりとかけ、アキレス腱とふくらはぎがストレッチされた状態を20秒ほどキープします。体重をかける時は上体をヒザの上に被せるようにし、足の裏を浮かせないようにしましょう。
ハムストリングスを伸ばす太もも裏側のストレッチ
太ももの裏側にあるハムストリングス(大腿二頭筋(だいたいにとうきん)、半腱様筋(はんけんようきん)、半膜様筋(はんまくようきん)の総称)を伸ばします。これらの筋群は太ももの前側にある大腿四頭筋とのバランスを整え、股関節の動きをスムーズにし、骨盤を安定させます。

1. 片足の裏をもう一方の太ももの付け根に当てる
両足をやや開いて座り、片足を内側に曲げます。足の裏を反対側の足の太ももの付け根付近に当てます。

2. 背すじを伸ばしたまま、伸ばした足のほうにゆっくり上体を倒す
伸ばした足の太ももに、両手を置き、その上にゆっくりと上体を倒すようにします。太ももの裏側がストレッチされているのを感じたらその位置で20秒ほどキープしましょう。

上体を倒す時は胸を張り、背すじを伸ばすようにしてください。ヒザが曲がったり、背中が丸まったりしないようにしましょう。上体の角度で伸ばす強度を調整します。
内転筋群を伸ばす太もも内側のストレッチ
両足の裏を合わせて前傾することで、内転筋群(ないてんきんぐん)を伸ばします。背中をまっすぐに保ったまま前屈することで内ももが適度に伸ばされます。おへそを前に出すイメージで行い、背すじはまっすぐに保ちましょう。

1. 両足の足裏を合わせて座る
両足を開いて座り、両ヒザを曲げて足裏を合わせます。この時、胸を張り背すじを伸ばすようにしましょう。

2. 手で足を持ち、上体を前方に倒す
上体を前方に倒し、太ももの内側がストレッチされることを感じたら20秒ほどキープします。
太もも前側のストレッチ
太ももの前面に位置し、股関節の伸展やヒザの屈曲を担う大腿四頭筋(だいたいしとうきん)※をメンテナンスすることで腰にかかる負担を軽減します。
※大腿四頭筋は大腿直筋(だいたいちょっきん)、内側広筋(ないそくこうきん)、外側広筋(がいそくこうきん)、中間広筋(ちゅうかんこうきん)という4つの筋肉の総称

1. 両手で体を後ろで支え、片足を曲げて座る
両足を伸ばして座り、両手を体の後ろでつき、片足を図のように折り曲げます。

2. 上体を後ろにゆっくり倒してストレッチ
上体を後ろへゆっくりと倒し、曲げたほうの太ももの前側がストレッチされるのを感じたら20秒ほどキープします。柔軟な人は背中を床につけて行いましょう。体の硬い人は手や肘で体を支えることで伸ばす強さを調節します。
ベーシックな太もも裏側のストレッチ
ランの疲れを除き、疲れを持ち越さないためにも重要なベーシックなストレッチ。無理に胸を太ももにつける必要はありません。痛みを感じないところで止め、あくまでも自分の強度で行いましょう。

1. 背すじを伸ばし、足を前に出して座る
足をまっすぐ前に出して座り、胸を張って背すじを伸ばします。手はヒザの上に置きます。

2. ヒザを曲げないように上体を前に倒す
上体を前方に倒して、頭をヒザにつけるようにします。ヒザを曲げないでできるところまで倒しましょう。
大腿筋膜張筋・中殿筋を伸ばす太もも外側のストレッチ
体の捻りの動きを司る腹斜筋群、股関節やヒザの安定性を高めてくれる大腿筋膜張筋、そして同じく股関節の安定性を高め、体幹部の安定に関与する中殿筋を伸ばす定番のストレッチです。

1. 左ヒザを立てて足を組み、右ヒジで押さえる
長座の姿勢から左ヒザを立てて右足の外で足を組みます。右ヒジを左ヒザの外側にまわしてヒザをおさえます。

2. 右ヒジで左ヒザを押すように上体を左にひねる
右ヒジに力を入れ、太ももの外側をストレッチさせながら上体を左にひねる。

3. 右ヒザを立てて足を組み、左ヒジで押さえる
長座の姿勢から右ヒザを立てて左足の外で足を組みます。左ヒジを右ヒザの外側にまわしてヒザをおさえます。

4. 左ヒジで右ヒザを押すように上体を右にひねる
左ヒジに力を入れ、太ももの外側をストレッチさせながら上体を右にひねります。
記事監修・トレーナー

- 遠山 健太さん
- ワシントン州立大学教育学部小等学科卒業。順天堂大学大学院スポーツ健康科学研究科修了。株式会社ウィンゲート代表取締役。全日本モーグルチームのトレーナーとして、トップアスリートのトレーニング指導に携わってきた一方で、子どもの運動教室「ウィンゲートキッズ」のプログラムを開発するなど、子どもの体力向上についての研究も行っている。家族体力測定イベント「マイスポ」で第11回健康寿命をのばそう!アワード(生活習慣病予防分野)の企業部門において、スポーツ庁長官優秀賞を受賞。著書に、『るるぶKids こどもの運動能力がぐんぐん伸びる公園 東京版』(JTBパブリッシング)、『コツがつかめる! 体育ずかん』(ほるぷ出版)などがある。