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ZAMST Online

2024.12.24

捻挫(足関節捻挫)の予防と回復段階におすすめのストレッチ・エクササイズ

足首の捻挫(足関節捻挫)はスポーツや日常生活でよく起こるケガですが、受傷後すぐの適切なケアによる早期回復と予防トレーニングで再発防止が期待できます。本記事では、足首の柔軟性をチェックする方法や、回復段階に応じたストレッチ・エクササイズをご紹介します。無理なく進められる具体的な方法で、足首の健康を守りましょう。
なお、捻挫についての症状や対処法を知りたい方は「足首捻挫(足関節捻挫)|いざという時の足首捻挫の対処と予防」の記事もご覧ください。

足首の柔軟性のチェック

捻挫の予防するには、足首周りの筋肉を柔軟に保つことが重要です。足首の柔軟性は簡単にチェックできるため、運動・スポーツを始める前に確認しておきましょう。

足首の軟らかさのチェック1

足首の柔軟性をチェックする方法として、足同士を揃えて立った状態でゆっくりとしゃがむチェック法があります。この際、両足のかかとが地面についたままでしゃがめる場合は、足首が軟らかい証拠です。逆に、しゃがんだ時にかかとが浮いてしまう場合は、足首が硬いと判断されます。このチェックを通じて、トレーナーなどに頼らずに足首の柔軟性を自己評価することができます。

足首の軟らかさのチェック2

また、簡単な自重トレーニングでも同様に足首の柔軟性をチェックすることができます。腕を胸の前でクロスしたスクワットで、かかとが浮いてこないかチェックしてみましょう。動作中に膝が内側に入る動き「ニーイン」がある人は捻挫しやすいといわれていますので、併せて確認しましょう。

予防と回復期(第1段階)におすすめのストレッチ・エクササイズ

以下のストレッチやエクササイズは捻挫の予防におすすめであると同時に、軽症・中症の場合は、第1段階(発症から3日目程度まで)の練習復帰プランに取り入れると良いでしょう。なお、動作中痛みがある場合は無理に行わないでください。

 

※なお、受傷直後はできる限り早めにRICE処置(RICE処置とアイシング|早期回復のための応急処置)を行いましょう。

足裏・足趾(足指)のストレッチ1

足の指の間に手の指を入れ、ゆっくり時計回りにまわします。その後反時計回りにまわしてください。

足裏・足趾(足指)のストレッチ2

足裏を手で覆い、足指を曲げます。15~30秒キープし、反対側も同様に行います。

足趾(足指)グーパー

足の指を開いたり、閉じたりする動作を繰り返します。開く時は左右に大きく開き、指を反らします。 出来る限り大きく動かしましょう。開かない場合でも開くように努力をするだけでも効果があります。

タオルギャザー

タオルを足の指でたぐり寄せます。なるべく大きな動作で行います。 慣れてきたらペットボトルなどをタオルの上に置いて強度を上げます。なるべく指を開いた状態で行いたいので、指と指の間にティッシュなどを詰めて実施してみると良いでしょう。

ビー玉拾い(マーブル拾い)

ビー玉などを足の指で挟んで、紙コップの中などに移動させます。スムーズに運べるように数回繰り返しましょう。

丸めたティッシュやウレタンなど軟らかい素材のものを足の指に挟み、指の間を広げた状態で指を使うとより効果的です。

予防と回復期(第2段階)におすすめのストレッチ・エクササイズ

以下のストレッチやエクササイズは捻挫の予防にも適していると同時に、軽症・中症の場合は、第2段階(3日目~1、2週間程度まで)の練習復帰プランに取り入れると良いでしょう。第2段階は、痛みが治まっていることが目安となります。

アキレス腱のストレッチ

足を前後に開いて、壁に両腕をつきます。足首を背屈させてつま先を壁につけた状態で前の膝を曲げていき、膝が壁につくように体重をかけていきます。動作中、後ろ足のかかとが浮かないように注意しましょう。

アンクルモビライゼーション

アキレス腱のストレッチと同じ開始姿勢ですがこの運動では、アキレス腱ではなく、関節がターゲットとなります。膝を正面だけではなく、左右にも突き出して、壁につけるようにします。前足の親指側(母指球)、小指側(小指球)に体重がそれぞれ乗るように動かします。このエクササイズは足首が背屈された状態でやるとさらに効果的です(右下図)。

予防と回復期(第3段階)におすすめのストレッチ・エクササイズ

軽症・中症の捻挫を発症してから1、2週間~3週間くらい経つと、第3段階として筋力の回復トレーニングに移行します。痛みも腫れもなくなっていることが前提です。目安としては15秒の片足立ちができている程度と考えてください。この段階になると以下のトレーニングの他、バランスボードによるトレーニングや、ジョギングも開始して良いでしょう。

カーフレイズ(ふくらはぎのエクササイズ)

足を肩幅に開いて、背筋をしっかり伸ばします。体がブレないことを意識しながらつま先で立ちます。この動作を10回程度繰り返します。

カーフレイズウォーク

つま先立ち(カーフレイズした状態)で5m歩き、戻ってくる、を3セット行います。

チューブを使った足首のエクササイズ(腓骨筋のエクササイズ)

足にチューブを図のようにかけます。
つま先を少しななめにし、この状態で足首を外側に動かします。この動作を片足10回程度繰り返します。
次に足をクロスさせ、チューブをかけて足首を外側から内側に動かします。この動作を10回程度繰り返します。
チューブが無い場合は、イスに座り、足を水平に上げ円を描くように足首を回転させましょう。

この後、捻挫を発症してから約3週間が経過し、日常生活動作に支障がなくなってから徐々にジャンプ動作やダッシュなどを取り入れ、練習に復帰していきます。

参考文献

  • 『SPORTS MEDICINE LIBRARY』ZAMST
  • 『対策HANDBOOK 足首ネンザ・アキレス腱炎など足の痛み』ZAMST
  • 『足首ネンザを軽く見ちゃダメ!』ZAMST
  • 『全75ポーズストレッチの基本 – 肩こり・腰痛・頭痛・冷え性・ダイエットなどを一気に』エイ出版社 遠山健太

記事監修・トレーナー

遠山 健太さん
ワシントン州立大学教育学部小等学科卒業。順天堂大学大学院スポーツ健康科学研究科修了。株式会社ウィンゲート代表取締役。全日本モーグルチームのトレーナーとして、トップアスリートのトレーニング指導に携わってきた一方で、子どもの運動教室「ウィンゲートキッズ」のプログラムを開発するなど、子どもの体力向上についての研究も行っている。家族体力測定イベント「マイスポ」で第11回健康寿命をのばそう!アワード(生活習慣病予防分野)の企業部門において、スポーツ庁長官優秀賞を受賞。著書に、『るるぶKids こどもの運動能力がぐんぐん伸びる公園 東京版』(JTBパブリッシング)、『コツがつかめる! 体育ずかん』(ほるぷ出版)などがある。