スポーツによる慢性的な腰の痛み
長年トップアスリートのトレーニング指導に携わってきた遠山健太さんに、趣味でスポーツを楽しむ人や市民アスリートのみなさんにも是非知ってほしい『サポーターの使い方』についてアドバイスをしてもらいました。今回は、スポーツを楽しむ時に、負担がかかりやすく、ケガや痛みの発生率が高い部位、腰のサポーターについてうかがいます。
スポーツを楽しむ人の4人にひとりは慢性的な痛みに悩まされている!?
全国のスポーツを楽しむ人(1回あたり30分以上の運動を3カ月に1回以上行っている方)約4万人にアンケートを実施したところ、慢性的な関節や筋肉の痛みに悩まされている人は27.1%でした。 そして、そのうち55.1%が腰の痛みだったのです。実は、この傾向は競技レベルにかかわらず大きな差はありません。つまり、数カ月に1日程度運動している人も、週に3日程度行っている人も同じように悩みを抱えていたのです。
2022年9月 ザムスト調べ(30代~50代 男女)
腰の不安を取り除くには、「体幹」から考えよう
調査の結果をみてどう思われましたか?
あらためて、腰の不安を抱えたままスポーツを行っている人が多いことがわかりました。腰のことを考えるのであれば、まず「体幹」について理解を深めるといいかもしれません。「体幹」という言葉は感覚的に使われてしまうケースが多いのですが、簡単にいうと四肢を除いた胴体の部分のことです。脊柱(背骨)がきれいな逆Sの字のようなカーブを描いている状態が生活をする上でも、スポーツをする上でも良い姿勢であり、この姿勢を保つことに寄与しているのが体幹(胴体の部分)なのです。
このきれいなカーブを保つには、いわゆる腹筋や背筋だけではなく、深層部にある筋肉群の働きが重要です。最近、流行っている腹圧(腹腔内圧)を高めるトレーニングは、この姿勢を保つためのアプローチの一つです。
腰用サポーターが寄与するのもそこですね。
運動中は腰用サポーターを巻くことで安定した姿勢を保持することができ、ケガの予防対策になるでしょう。もう一つの恩恵は、安定した姿勢を維持することにより、運動中のパフォーマンスを上げることにもつながる可能性もあるということです。ただし、常時腰用サポーターをしていることが良いわけではありません。腰用サポーターを補助的に活用しつつ、普段から「体幹」トレーニングを意識的に実施することがケガの防止にも、パフォーマンス向上にも大切だと思います。
登山やトレッキングにも
さて、腰用サポーターはさまざまなスポーツの場面で使われています。わかりやすいところでは、フォアストローク、バックハンドストローク、サービスなど腰に負担のかかる動きが多いテニスをはじめ、回旋などの動きが多いダンスなどがあげられるでしょう。また同様に回旋を伴うゴルフにもおすすめです。例えばゴルフの場合、腰の不安を抱えたままプレーをすることは、痛みが増長する可能性がある、腰をカバーしようとして他の部位を痛めるリスクが高まる、フォームのくずれにつながるなど、いいことはありません。体幹のスポーツとも言われるゴルフでは、サポーターの力を借りて着用時に腰部を安定させることで、負担を軽減し、安定した姿勢を保持することが大切なのです。また、同時に回旋に必要な胸椎(背骨)と股関の柔軟性を確保することでスムーズなスイングにつながるでしょう。
一方で、回旋などの動きとは異なるものの、重い荷物を背負う登山やトレッキングに使用されるケースも増えています。腰用サポーター着用時は、骨盤まわりや腹腔圧上昇による腰全体の安定をサポートできるため、年齢や運動不足による腰への負担を軽減することが期待できます。
- トレーナー:遠山 健太さん
- ワシントン州立大学教育学部卒業。順天堂大学大学院スポーツ健康科学研究科修了。株式会社ウィンゲート代表取締役。全日本モーグルチームのトレーナーとして、トップアスリートのトレーニング指導に携わってきた一方で、子どもの運動教室「ウィンゲートキッズ」のプログラムを開発するなど、子どもの体力向上についての研究も行っている。家族体力測定イベント「マイスポ」で第11回健康寿命をのばそう!アワード(生活習慣病予防分野)の企業部門において、スポーツ庁長官優秀賞を受賞。著書に、『るるぶKids こどもの運動能力がぐんぐん伸びる公園 東京版』(JTBパブリッシング)、『コツがつかめる! 体育ずかん』(ほるぷ出版)などがある。
この記事で紹介した商品
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- ザムスト ZW-4
(腰用サポーター) - 通気性重視のメッシュタイプ
- ZWシリーズの中で最も通気性に優れ、腰全体を快適にサポート。本体内側に汗を素早く蒸散させるクールマックス® ファブリックを採用。
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- ザムスト ZW-4
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- ザムスト ZW-5
(腰用サポータ) - スポーツに適したスタンダードタイプ
- 動きやすさと固定力でスポーツ時の動きをサポート。 3Dバックパネルにより、高い固定力と快適な装着感を両立しました。
- 商品を見る
- ザムスト ZW-5
関連商品を利用しているトップアスリート
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綿貫陽介(テニス)
契約選手
Profile
【所属】日清食品株式会社
【生年月日】1998年4月12日
【出身地】埼玉県春日部市
【主な経歴】
・2010年:全日本ジュニアU12 準優勝
・2016年:全豪オープンJr ベスト8。
・2016年:プロ転向
世界ジュニアランキング 最高位:2位(2016年3月21日付)
・2019年:兵庫ノアチャレンジャーで初優勝
・2022年:兵庫ノアチャレンジャーと四日市チャレンジャーで優勝
・2023年:全豪オープン本選出場でグランドスラム大会の本選初出場
ウインブルドン選手権で2回戦進出し、大会後に自身初の世界ランクTOP100入り
杭州アジア大会で準優勝
使用しているサポーター
A1
ZW-5
エルボーバンド
【綿貫選手コメント】
僕が普段使用しているZW-5は長時間のプレー中、前後左右への動きや捻り戻しが多い中で、腰への負担を最小限に減らしてくれていると感じています。蒸れにくく、ずれにくいので、プレーをしていて気になる事もありません。プレー後や次の日の痛みや筋肉の疲労度がZW-5をつけている時とそうでない時では大きな違いがあり、とても助けられています。
痛みの軽減や予防になっていて連戦が続いても腰の痛みでプレーが出来ないというのがなくなり、僕のツアーの必需品の1つです。
腰の痛みについてより深く学びたい方へ
各痛みに関するドクターによる症状解説、トレーナーによる対処法解説がアーカイブ化されています。
※サポーターの使用によりこれらの症状に効果があるわけではありません。